エルター(教育)
このような疑問にお答えします。
モンテッソーリ教育ってご存知ですか?
海外ではかなり前から知られていますが、日本では最近知ったという方も多いと思います。
モンテッソーリ教育が広まったのはおそらく将棋の藤井聡太さんの影響が大きいかと思います。
そのモンテッソーリ教育ですが、危ないって言われているのを知っていますか?
今回はそんなモンテッソーリ教育の効果やデメリットを紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
それでは早速見ていきましょう。
モンテッソーリ教育とは?
まずはモンテッソーリ教育について少し見ていきましょう。
モンテッソーリ教育とはその名の通り、「マリア・モンテッソーリ」という人が考案した教育法です。
最近、有名になったモンテッソーリ教育ですが、実は1907年からある教育法なんです。
では具体的にモンテッソーリ教育とはどういうものなのでしょうか?
モンテッソーリ教育法においては、子どもたちは生まれながらにして知ることを強く求めているもので、思慮深く用意された支援的な学習環境の中であれば、自発的に学び始める力を持っていると捉える。モンテッソーリ教育法は子どもたちを身体面、社会面、情緒面、認知面で発達させることを目指す。
ー Wikipedia より引用
簡単に言うと、環境を整えてあげれば自然と子どもは健全に育つよね、ということです。
ただ、一口にモンテッソーリ教育と言っても様々な形があることが分かっています。
それは後程説明します。
まずはモンテッソーリ教育の効果を見ていきましょう。
モンテッソーリ教育の効果
モンテッソーリ教育には様々な効果が確認されていますが、ここでは主に3つの効果を紹介します。
モンテッソーリ教育の効果
- 頭が良くなる
- 社会的感情の発達
- 幸福度が高くなる
それでは一つずつ見ていきましょう。
頭が良くなる
1つ目のモンテッソーリ教育の効果が「頭が良くなる」ことです。
いきなりすごいのが来ましたね。
実はモンテッソーリ教育は頭が良くなるかもしれないんです。
中国で行われた研究がそれを示しています。
実験内容
2歳から4歳の子どもを対象として、モンテッソーリ教育と伝統的な教育の知的発達の効果を調べました。
モンテッソーリ教育を1年間行ったところ、細かい動き、適応能力、言語、および社会的行動の発達のレベルは、従来の教育グループよりも有意に高かったことが分かりました。
つまり、モンテッソーリ教育は言語の発達に加えて、運動能力も高くなるということです。
社会的感情の発達
2つ目のモンテッソーリ教育の効果が「社会的感情の発達」です。
この社会的感情の発達がモンテッソーリ教育によって促進されることが分かっています。
これはバージニア大学の研究です。
実験内容
141人の3~6歳の子どもを対象として、3年間にわたりモンテッソーリ教育が社会的感情や学業成績に与える影響を調べました。
その結果、時間の経過とともにモンテッソーリ教育を受けた子どもは社会的感情や学業成績の向上が見られました。
つまり、モンテッソーリ教育が社会的感情の発達と学業成績にも好影響を与えるということです。
幸福度が高くなる
最後のモンテッソーリ教育の効果が「幸福度が高くなる」ことです。
なんとモンテッソーリ教育は幸せになるかもしれないんです。
これもバージニア大学の研究です。
実験内容
18歳から81歳の1,905人の成人を対象として、小児期のモンテッソーリ教育が幸福度にどのような影響を与えたのかを調べました。
その結果、小児期のモンテッソーリ教育は成人後の一般的な幸福、関与、社会的信頼、および自信を有意に高めることが分かりました。
簡単に言うと、小児期のモンテッソーリ教育が幸福度を高めるということです。
ここでこんな疑問が湧くと思います。
実はモンテッソーリ教育には否定的な意見もあるんです。
モンテッソーリ教育は逆効果?
モンテッソーリ教育に効果があるという一方で否定的な意見もあります。
モンテッソーリ教育の問題点
- 質の問題
- ストレスの問題
- 早期教育の問題
一つずつ見ていきましょう。
質の問題
モンテッソーリ教育の問題点の1つ目は「質の問題」です。
実はモンテッソーリ教育を受けても学業成績の向上や社会的感情の発達にバラツキが見られることが分かっています。
実際にユニバーシティーカレッジロンドンの研究ではこんなことが分かっています。
実験内容
モンテッソーリ教育は100年以上も前から存在しているが、その有効性はほとんど確認されていない。
ただ、モンテッソーリ教育を忠実に再現すれば、認知的および社会的に利益を得る可能性があるとしています。
つまり、モンテッソーリ教育の質を高めれば効果はあるが、逆に質が低いと効果が出ないというわけです。
ということはその教師や先生がどれくらいちゃんとモンテッソーリ教育を学んでいるかによるわけです。
ストレスの問題
モンテッソーリ教育の問題点の2つ目は「ストレスの問題」です。
モンテッソーリ教育の根幹は環境を整えることによって、子どもの学習を支援するということです。
環境が整うことでストレスが下がり、それによりIQがもとの水準に戻る可能性が考えられます。
感覚的にも分かると思いますが、慢性的なストレスがかかると頭の回転が悪くなります。
それが子どもでも同じように発生しているというわけです。
実際にストレスとIQに関する研究をソウル国立大学が発表しています。
実験内容
70人の被験者を対象として、ストレスと脳機能がどのように関係しているかを調べました。
その結果、ストレスは感情的な認識と表現、感情的な思考、感情の調節などと負の相関があることが分かりました。
また、感情知性はIQと密接に関係していることが分かりました。
つまり、ストレスが強烈にかかるとそれだけIQが低下するというわけです。
早期教育の問題
モンテッソーリ教育の最後の問題点は「早期教育の問題」です。
実は早期教育にはそこまで効果がないんじゃないの?ということが言われています。
これはニューヨーク大学の研究です。
実験内容
この実験では誕生から幼稚園までの子供を含む研究を精査し、どの介入が子どものIQアップに関係があるのかを調べました。
その結果、英才教育や早期教育はIQアップにほとんど効果がないことが分かりました。
もちろん、モンテッソーリ教育のすべてに意味はないと言いたいわけではありません。
ただ、IQアップにはあまり効果が期待できないかもしれないということです。
モンテッソーリ教育は受けた方がいいの?
続きはエルターで解説!